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MANABLOG

会社を退職して独立への道を進んでいる25歳。趣味は合唱と指揮と20世紀前後のオペラ歌手鑑賞。

題名のない音楽会、東京混声合唱団(山田和樹指揮)の演奏がイマイチ……

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前回のエントリに引き続き、題名のない音楽会ネタ。

前回の記事はこちら。

 

asa221b.hatenablog.com

 

キレイなんだけど薄い、もどかしい

とにかく音楽が薄い、これに尽きます。

 

音量バランスは良し、

テンポの乱れもなく、

お互いによく聞き合っている感じもしました。

もちろん音がずれてるとかピッチが悪いなんてのもほとんど感じません。

ひじょーにキレイな演奏だったんです。

 

が、逆にいえば、キレイだけの演奏だったんです。

音楽に思いが込められてないって言えば分かりやすいですかね。

 

例えば「気球に乗ってどこまでも

この曲は

「ときには なぜか おおぞらに たびして みたく なる ものさ」

と始まります。

 

通常文に打ち直せばこうですよね、


「時にはなぜか大空に、旅してみたくなるものさ」

 

少年少女が抱くような、大空への憧れ歌われているわけですね。

 

だから、歌う人は、そういう情景を表現しないといけないじゃないですか。

例えば、「ときには なぜか」は少年少女の無垢でキラキラした気持ちを表現したり。

あるいは、「おおぞらに」は大空が果てしなく広がる様を表現するために、少し膨らませてみたり。

 

こういう工夫によって、初めて「音楽」になると思うんですけど…これがなかった。

実に、表面的な曲作りだなぁと感じたんです。

 

なまじ発声が整っていたり、ハーモニーが美しく鳴っているのでよく聞こえますけどね、ちょっと踏み込んで聞いてみると、中身が薄いことがよくわかります。

 

 

じゃあ、日本を代表する合唱団が、なんでこんなことになったのか。

 

テレビ側・番組側の要求?

微妙な感じですが、ないとは言い切れないな、と。

「味付けの濃い演奏をすると作曲家からクレームが来たりするのか?」なんて思いましたけど、方々にメリットがないですもんね。

 

あるいは合唱団の性質?

これは可能性高いです。

例えばこの音源。

www.youtube.com

指揮者は山田さんではないですが、合唱団の歌い方はテレビの放送とそっくり。

実に、表面的な曲作りですよね。

 

「このきもちはなんだろう」

このフレーズにおいて「この」というのは重要な指示語です。

ですから、もう少し「こ」の音には重みが付けられるべきだと思うんですよ。

でも、それがない。スルーっと先へ行ってしまう。

 

こういうの言い出したらきりがないんですが、
要するに、合唱団の性質として「キレイに・整って・楽譜に忠実」ってのがあるのかもしれません。

 

あるいは指揮者の好み?

これもあるんじゃないでしょうか。

合唱団の性質っていっても、それを取り仕切ってるのが指揮者ですからね。

言葉の処理が雑、フレーズが生きてないと感じたなら、そう指摘して改善すればいいんです。でもそれをやっていない。

 

もともと指揮科出身の指揮者ですから、存外言葉の処理なんかは大まかなのかもしれませんね。声のエネルギーの有無とかにも。

(ぼくは声楽家が指揮をしている合唱団で育ってきたので、そういうとこに敏感です。)

 

日本を代表する合唱団というには微妙……

これが正直な感想です。

 

アマチュアの指揮者が何様だって思われるかもしれませんよね^^;

ただ、これでも声楽家として40年以上一線で活躍し続けたプロの指導を受けてきましたから、言葉の処理やフレーズの処理の良し悪しくらいは聞き分けられるんですよね。

 

東京混声は、日本でも有数の合唱団と見られている節がありますから、そういう合唱団には、もっと音楽的に濃い演奏をしてほしい。

でもって、日本の合唱団が、音楽的な演奏をするようになったら素敵だなって思います。

 

以上、題名のない音楽会「平成VS昭和 いま歌いたい合唱」より派生したエントリでした^^